成功した未来だけではなく、失敗した未来も考えるプレモルテム(プレモーテム)
チーム作りにおいて、未来に目を向けることは大切だ。チームの目的を定めることで、チームが一丸となって進んでいくことができる。
そんな明るい未来を描くのと同じくらい、失敗した未来に目を向けることも大切だ。
どんなことをするにせよ、リスクはつきもの。最初から最後まで、まったくリスクの存在しないプロジェクトは無いだろう。
考えられるリスクをどんどん挙げていくのも良いが、「失敗したシナリオ」から逆算して対策を練ると活発に議論ができる。この方法を「プレモルテム(事前分析)」と言う。
下図は、ぼくが支援しているチームで行ったプレモルテムのアジェンダだ(重要なリスクが出てきたので、この時間内にはおさまらず、追加でディスカッションを行っている)。
もう少し詳しい手順はこちら。書籍『決断の本質』を参考にした。
- プロジェクトが完全に失敗に終わったときの結果を想像する
- どのような過程を経て、どんなシナリオでそのような失敗になったのかを何通りか考える
- 各シナリオについて、発生確率と重要度を考える
- 最も注意が必要だと思うシナリオを決定する
- シナリオに対処する計画(リスクの回避、軽減、移転、保有)を練る
発生確率と重要度は、マトリクスにして各シナリオをマッピングした。
今回は、プロジェクトの中盤で使ってみたため、安全に終わらせるための対策が多く出た。もちろん、初期段階でも有効だ。
成功した未来だけではなく、失敗した未来も考えることで、チームは盤石となる。